最近災害による停電などで「暖房が使えなくて困った」なんていうニュースもあり石油ストーブを目にする機会も増えてきました。
我が家は10年ほど前に奥さんの憧れだったアラジンの石油ストーブを購入
冬になるとストーブの上でお湯を沸かしたり、みそ汁を作ったり、お餅を焼いたりと暖房以外にも色々と重宝する素敵なアイテムです。
ですが・・・この石油ストーブが子供にとっては凶器に早変わり!
寝返り時期ならいいですが、ハイハイやつかまり立ちをしだすと、とてもじゃないけど恐ろしくて使えません。
奥さんの強い要望もあり(奥さん自身が使いたいのもあるようですが)うちの娘のためにもストーブガードをと思って作成しました。(作成したのは2015年の11月ごろです)
完成したものの紹介になるので、作っているところはあまり写真がありません。すみません・・・
そして完成したストーブガードはこちら!↓
扉や天板をつけて、使い勝手を考えて作りました!それでは作り方をご紹介します。
作り方をまとめたエクセルファイルも貼っておいたのでどうぞ!
【設計編】石油ストーブガードの作り方
コンセプト
まずは『コンセプト』どんなことを達成したいか書き出していきます。
目的は子供が触れないようにするのが第一!
あとは不便なく使える。冬しか使わないので解体できるようにしたい。
色々考えまして、今回は下記のようなコンセプトで設計します。
- 高さは70センチ(1歳の娘がつかまり立ちしても届かない)
- ストーブガードの中でストーブの開閉が出来る(点火できる)
- 使い終わったら解体が出来る
- 鍵付きの扉をつける
- ちょっとした物置が欲しい
デザイン
コンセプトを考えた結果こんなデザインにしました。
コンセプトを元に詳細に設計をしていきます。
例えば
- ストーブガードの大きさ
- 素材・材料
- ネジやボルトの長さ
色々と事前に決めておくと、作業する時には作業のみに集中できるので効率が良いです!DIYをやっていると事前準備がいかに大事かがよくわかります。
作業は楽しいですが、この部分を考えるのは結構大変なのでちょっと踏ん張りどころです!
事前にこだわって決めたところをご紹介します。
①ストーブガードの大きさ
コンセプトで書いた「中で開閉できる」様にするため、ストーブガードの幅はストーブを開けた状態で寸法を測り決めました。
今回はアラジンのストーブを開けたときが700mmだったので、内側をコレより大きいサイズにする必要がありました。
そこで、幅は700+αmmにしました。
②ボルトの長さ
ストーブガードの上に天板をのせたのですが、その天板の厚みは18mm。
表からボルトを見えないようにするとなると、天板を裏から固定しなきゃいけません。しかし18mmと薄い天板を突き破らないようにするにはどうするか?
と考えた結果、鬼目ナットとボルトの長さを下記の画像のようにして天板を固定することにしました。
しっかり考えたことがうまくいくと、作業もスムーズでとっても楽しくできます。
逆に準備不足だと「あ~間違えた!」「部品がたりない!」など途中で作業が中断してしまうことが多く、時間やお金がかかってしまうことが良く起こります。
DIYを楽しくするために、しっかりと準備をしておくといいですね。
必要な材料と工具
必要な材料を表にまとめました。材料費のみで合計で大体4000~5000円位です。
必要な材料 | サイズ | 数量 |
---|---|---|
木材 | ||
白木(ホワイトウッド) | 30×40×1800 | 8本 |
ステン亀甲金網 | 910巾 | 2.5m |
MDF | 900×900×5 | 1枚 |
パイン集成材(天板) | 900×300×18 | 1枚 |
その他ビス類 | ||
コーススレッド | 4.5×51 | 40本(枠用) |
コーススレッド | 3×20 | 100本(MDF用) |
鬼目ナット | M6×13 | 16個(枠用) |
鬼目ナット | M4×20 | 8個(蝶番用) |
ボルト | M6×50 | 16本(枠用) |
蝶番 | お好みで | 2個 |
鍵 | お好みで | 1個 |
取っ手 | お好みで | 2個 |
ダボ | φ10 | 40本 |
必要な工具も表にまとめました。ドライバーやドリル、ニッパーといった普通の工具があればOKです。
必要な工具 | |
---|---|
電動ドライバー | |
のこぎり | |
クラフトソー(アサリ無) | |
ドリルビット | φ6(M4用) |
φ9(M6用) | |
皿取り錐(内錐付き) | 3.5×10×70L |
ニッパー | |
タッカー芯 | |
タッカー | ダイソーで購入※300円 |
塗料 | ブライワックス |
トリマー | |
“> |
トリマーなどちょっと特殊な工具は今後使うことが無ければ購入せず、別の方法で代用していきましょう。
【組み立て編】石油ストーブガードの作り方
1.材料のカット
材料はホームセンターのカットサービスで切ってもらいました。
ホームセンターによっては10カット無料などもやっていますし、
有料でも1カット10円程度なので頼んじゃいましょう。
木取り図はこちらです。
2.木材に溝を掘る(しなくてもOK)
今回金網をつけるのですが、金網をカットしたところって鋭く尖っていてケガする恐れがあります。そのため、金網の端部分はケガ対策に覆った方が安全です。
そこで木枠にあらかじめ溝を掘っておくとよいです。(溝の部分に金網を貼り付ける)
ただし溝を掘るにはトリマーという電動工具が必要なので、結構お金がかかります。今後もトリマーを使用する方はこの機会に買ってしまっていいかもしれませんね。
最悪溝を掘らずにそのまま覆ってしまってもOKです。ただしちょっと凸凹します。
3.塗装
DIYerなら必ず目にしたことのある塗料ブライワックスを使用しました。わたしはダークな色合いが好きなのでウォルナットを使用しています。
こちらをホームセンターに切ってもらった枠と天板に塗っていきます。乾いたら、ブラシで擦ったあと乾いた布で磨くと光沢が出てきます。
ここはご自分の好みでOKです。ナチュラル系が好きな方は白をシャビ―に塗っても良いですね。
4.組立【枠】
左右側面と背面、扉×2の計5枚の枠を作ります。
それぞれの枠の作り方は同じです。まずコーナークランプなどで固定して計4か所コーススレッドを2本ずつを打っていきます。
ビスを結構大量に使うので、ダボでビス頭を隠すようにしました。下穴を開ける時にドリルで深く開けてからビス(コーススレッド)を打って、最後にダボでビス頭を隠します。
隠そうとするとダボもたくさんいるので、埋木錐という工具で自作のダボを作りました。
ここまでできたら、5つの枠が完成します。※本当は網は貼っていない状態です。
5.組立【金網】
では続いて金網を貼っていきます。
私が選んだのは亀甲金網です。通称チキンネットと呼ばれていますが、ホームセンターでは亀甲金網という名前で販売されているのでご注意ください!
この金網をタッカー(ダイソーで購入※330円)で留めていきます。
はみ出た部分はニッパーでカットしますが、想像以上に硬い!ずーっとカットしてると、手がしびれてくるので休憩を挟みながらゆっくり進めていきます。
金網が取り付けられたら、金網の先端を隠すためにMDF材をつけます。これが無いとケガをする恐れがあるので必ず行った方がよいです。
6.組立【仮組&鬼目ナット】
次に、枠同士を固定するための作業です。
普通にコーススレッドで固定してしまうと、解体⇛再組み立ての時にネジが効かなくなってしまうので、今回は鬼目ナットを使用します。
鬼目ナットとは埋め込めるネジ穴のことです。こんなやつです。
鬼目ナットをつけておけば、何度も繰り返しつけ外しができるので、解体するにはもってこいの材料です。
鬼目ナットは六角レンチで付けられます。鬼目ナットにも色々種類がありますが、先端にツバがついているもののほうが、ストッパーがあるので便利です。
まずは、背面と左右側面を固定するために側面に鬼目ナットをつけていきます。
背面と左右側面を合わせた状態で下穴を開けます。今回使用したM6の鬼目ナットは取付穴径Φ9が推奨なので、左右側面に開けた下穴をドリルでΦ9に広げました。
鬼目ナットが取付られたら、背面と左右側面の枠を組み立てます。
7.組立【補強材】
背面と左右側面をつけたら、補強材をつけます。これがないとフニャフニャな枠になってしまうので必須です!
左右側面の内側に補強材を仮止めして取り付け用の下穴を開けます。ここでも鬼目ナットをつけるので補強材の下穴をΦ9に広げて、鬼目ナットを取り付けます。
※ここで注意なのが、上の補強材は40mmを縦方向に使用してください。そうでないと天板を取り付ける時にボルトの長さが合いません。
8.組立【扉&鍵】
扉は蝶番の固定部に鬼目ナットを取り付けます。扉か枠かどちらか片方で大丈夫です。もう一方は普通にビス締めしちゃいます。
開け閉めの時に扉が床に擦らないようにちょっと浮かせて取り付けるのがコツです。スムーズに開くようになりますよ。
お次は取っ手と鍵。
お好みの取っ手をつけるとより愛着が湧きますね~。鍵は外につけると子供が開けられるので内側に付けました。
9.組立【天板】
最後に天板です。これがあると結構便利です。コップを置いたり、お鍋の蓋を置いたりとちょっとした物置があるだけでだいぶ変わります。
初めに下の写真のように天板を置いてしまいます。この状態でクランプで固定し、φ6の下穴を開けます。
一度天板を外して鬼目ナット用にφ9の下穴を天板に開け、鬼目ナットを取り付けます。
※注意点:天板は厚み18mmと薄いので、穴を空ける時には突き破らない様にドリルストッパーや目印をつけて、穴の深さを調節しましょう!
あとは天板をボルトで固定すれば完成です!!
完成したのがこちら!↓
我ながらいい感じです。これで子供も触れない様になりました。さらにこれすべて分解できるので、冬が終わったら分解して収納することができるんです!いやー便利!(自画自賛)
まとめ
おしゃれな石油ストーブを子供がいるから使えない…なんて悩みもDIYで解決!
このストーブガードを作る前はネットで色々調べたのですが、参考になるのが無く「じゃあ自分で作っちゃうか」ということで作ることにしました。
自分好みのデザインにも出来るのがDIYの醍醐味の一つですよね。
皆さんも楽しいDIYライフを!