舌下免疫療法で治療を初めて2年半程度で、ほぼ花粉症の症状が出なくなりました。2019年はマスクなしで普通に生活できてます。本当に感激です!
私は小学校4年位からひどい花粉症を発症し、かれこれ25年以上経ちます。花粉症のシーズンには箱ティッシュを学校に常備していました。
そんな重度の花粉症患者の私ですが、現在は症状もほとんど出ていません。
朝起きたら目ヤニで目が開かないあの苦しみや、布団を干されて味わった地獄の夜。
寒い冬が明けて花がめぶく季節が憂鬱になるのは本当にもったいないです。
せっかく暖かい季節に出かけるのさえイヤになるのが、解決できると思うとワクワクしませんか?
花粉症で苦しんでいる方々が舌下免疫療法を知り、実際に治療を行い、苦しみから開放される感動を味わって欲しい!と思い筆をとりました。
本記事では、
舌下免疫療法って本当に効果あるの?
どこの病院で治療できる?
どのくらいの費用がかかるの?
続けるコツは?
と疑問に思っている方のお役に立てればと思います。
まず受けたい!と思った方は、下記のポイントをご理解した上で続きを読んでみてください。
①すべての人に効果があるわけではない
②毎日薬を服用する必要あり
③月に1回通院が必要
④スギ花粉のみに効果がある
⑤月々2000~2500円程度の費用が必要
⑥摂取後5~6時間は激しい運動はNG(2019/7月追記)
Contents
シダキュア最新情報
私が通院している先生から聞いた最新情報を記載していきます。
2019年7月追記
シダキュアを服用したあと5~6時間は激しい運動をしない方が良いです。激しい運動を行うことでアレルギー症状が出やすくなる。
さらにシダトレン⇒シダキュアになったことで薬に含まれるスギ花粉成分が2000UA/ml⇒5000UA/mlに増えたためか、シダキュアに変えたことよりアレルギー症状が出た患者さんが1名出たようです。
ただ何万人もいる中の1人なのでそこまで気にする必要はありません。
舌下免疫療法とは?
舌の下に抗原を投与しアレルギーの抗体を徐々に作っていき、治療していく方法です。詳細は↓
アレルゲン免疫療法(allergen immunotherapy)は、アレルギー性鼻炎の長期にわたる臨床的寛解を期待できる治療法です。従来は、皮下注射法による皮下免疫療法(subcutaneous immunotherapy: SCIT)が行われていましたが、アナフィラキシーショックなどの全身性副反応や、頻回の通院による負担の軽減のため、口腔底に治療抗原を投与する舌下免疫療法(sublingual immunotherapy: SLIT)が普及しつつあります。
スギ花粉エキスを体内に取り込みだんだんと体に慣らしていく治療方法です。やっていることは、スギ花粉の成分を舌の下に1分間キープして飲み込むだけです。
スギ花粉を自ら飲み込んで花粉症のアレルギー反応が出ないようにしていくんですね。
舌下免疫療法はスギ花粉だけでなく、ダニ治療もあるそうです。実際に通っていた病院の先生は、ダニの舌下免疫療法をされていました。
ここで重要なことは、現在花粉症で処方できる薬はスギの「シダキュア」だけ。ヒノキには効かないようです。この点は非常に残念…。
私は2019年8月現在「シダキュア」で治療を行っています。※シダトレンは2019年5月末で製造中止。
「シダキュア」は新薬で、2019年6月から1ヶ月処方できるようになりました。舌下でキープする時間が1分間になり、6歳から処方できます。
※シダトレンは2分間でした。
「シダトレン」
・12~65歳までが対象
・液体状のスギ花粉エキス
・舌の下で2分間キープする必要あり
・冷蔵庫で保存
※2019年5月末で製造中止
「シダキュア」
・6~65歳までが対象
・円板上のスギ花粉錠剤
・舌の下で1分間キープする必要あり
2019年6月よりシダキュアのみが舌下免疫療法治療薬です。
静電気でくっついてしまうようなとても軽い錠剤です。
唾液ですぐに溶けるようにできており、濡れた手でさわるとくっついてしまうので、ちょっと注意が必要です。
正直詳しい専門的な内容については素人なので、実際に始めるときにはお医者さんとよく相談しながら治療してみてくださいね。
舌下免疫療法の治療期間は『3年以上』
舌下免疫療法の治療期間は、最低でも3年以上毎日続けることが絶対条件
個人差はありますが、3年以上続けると薬をやめても効果が持続するようになるみたいですね。逆に3年やって効果がなければ諦めたほうが懸命です。
2016年11月から開始したのでまだ2年半です。もうすぐ丸3年を迎えますが、お医者さんは
「3年たったからピタッと止めるのはおすすめしない。せめて5年経ってからやめたほうがいいかな。」
との意見でした。舌下免疫療法は症状が戻ってしまったら一からやり直しなんですよ!
3年頑張って急にやめたら症状が復活!なんて事になれば、3年間の努力が水の泡・・・になりかねないので5年はやろうと思っています。
舌下免疫療法は『8割の人は効果あり!』
私は2016年11月から始めて2年半経過していますが、2019年花粉症の症状は全くといっていいほど出ていません。
ちなみに小学4年生から発症している私のスギ花粉症のアレルギー指数はというと、クラスで言うとMAX最悪です。まぁ重度の花粉症です。
こんな私の花粉症の症状がどう変化していったかをご紹介します。
通過した花粉症のシーズンは3回です。それぞれの年の花粉症の症状をまとめましたので参考にしてみてくださいね。
2016年11月 開始
2017年2月~5月 花粉症シーズン1回目
●症状(服用3ヶ月経過)
普通に症状が出ます。鼻水・くしゃみ・せき・目のかゆみは毎年通り変わらず…。朝には目やにで目が開けられないこともしばしば。
うん、まだ効果全然ないや。
2018年2月~5月 花粉症シーズン2回目
●症状(服用1年3ヶ月経過)
花粉症シーズンの初期はほとんど症状は出ず。しかし3月末の花粉の大量飛散の日は毎年と同様の鼻水・くしゃみなどが出る。
花粉の薬を一緒に処方してもらいました。
効果はちょっと出てきたけど、多い日はまだまだツライ…。
2019年2月~5月 花粉症シーズン3回目
●症状(2年3ヶ月経過)
症状は全く出ず!なにこれすごい!マスクも全く無しで過ごせるように!
明らかに毎年と症状が違う。効果に感激する。そして現在も継続して服用中です。
約2年半服用していますが、本当に効果バツグンです。目がかゆくなることもなく憂鬱だった春が、快適な春になり幸せです。
舌下免疫療法の治療費は『月約2000~2500円』
では舌下免疫療法の治療費はどのくらいなのかをご説明します。
かかる費用は月々約2000~2500円です。
病院によって異なると思いますが、私の場合はこのくらいです。
お医者の治療+処方料=約600円
薬代30日分(シダキュア)=約1700円
薬のみもらいに行くようになると「特に症状におかわり無いですか?」と聞かれるだけで、処方箋だけもらうことができました。
このあたりは病院によって違うので、いくつか病院を回って処方箋だけもらえるところを探すといいかもしれません。
舌下免疫療法を行っている病院は『アレルゲン免疫療法ナビで検索!』
舌下免疫療法を行っている病院は下記のサイトで検索できますので、お近くの病院を探してみてくださいね。
『トリーさんのアレルゲン免疫療法ナビ』
https://www.torii-alg.jp/mapsearch/cryptomeria.html
個人的な意見ですが、病院には一つに絞らない方がいいと思います。
理由はその病院が臨時休業などになった場合に薬がもらえなくなるためです。
実際に私は行っていた病院が臨時休業になり薬が切れかけました。急遽他の病院に電話かけまくって事なきを得た経験があります。
病院によっては、血液検査からやり直しという方針の病院もあるので、別の病院にかかる時は電話で事前に確認しましょう。
「シダキュアを〇〇ヶ月服用しているのですが、そちらの病院に行ったら処方してもらえますか?」と聞いたら
「紹介状はありますか?今までのおくすり手帳はありますか?」などを聞いて来ますので、病院の対応を確認してみてくださいね。
舌下免疫療法の治療は6月~12月に始めよう!
舌下免疫療法は花粉症が発症する季節に始めることができません。
理由は、花粉症の症状が出ている時にさらにスギ花粉の成分を体内に入れても、薬の成分をそのまま体から出そうとしてしまいます。
つまり症状がひどくなるだけです。むしろ重篤な症状になる危険性さえありますので、1~5月までは病院でも新規治療を受け付けていません。
そのため治療は始めるのはスギ花粉の飛散が終わる6月から12月に治療をスタートする必要があります。
この点も注意してくださいね!
【体験談】舌下免疫療法 治療方法
ここでは実際にどんな治療方法を行ってきたのかをご紹介します。
大体のスケジュールを先にご説明します。最初の1ヶ月は1週間に1回は通院が必要なので、仕事などが忙しい時期を外したほうが懸命です。
通院1回目 血液検査を行う
↓1~2週間(結果待ち)
通院2回目 処方開始
↓1週間(少ない量で慣らし)
通院3回目 経過観察
↓1週間(量を増やして慣らし)
通院4回目 経過観察
↓あとは1ヶ月毎に通院
・・・・
血液検査 (結果まで1~2週間)
まずは治療を開始するにあたって、どんなものに対してどのくらいアレルギーを持っているか、血液検査を行います。
私の場合はスギに対しての抗体価は陽性を振り切って最悪クラス6の100以上(陽性は0.70から)ひどいもんです。。。
血液検査には結果がわかるまで1~2週間程度かかります。
服用開始 初日(@病院)
病院で血液検査の結果がわかったらいよいよ処方開始です。
お医者さん立ち会いのもと、まずは少ない量(薬に含まれるスギ花粉エキスの量)を口に含み2分間たった後に飲み込みます。
その後、アナフィラキシーショックなどの症状がでないか観察するため、病院の待合室などで30~40分ほど様子を見ます。
もしアナフィラキシーショックを発症したら治療は続けることができません。
特に問題がなければ、翌日から1週間自宅で毎日服用を続けます。
服用開始 2-7日目(増量期)
スギ花粉エキスのボトルを処方されるので、毎日自宅で服用します。
200UA/mlのボトルのプッシュ回数を日に日に増やしていき、経過を観察します。
もし異常が出るようならば、すぐに病院に行きましょう。
服用開始 8-14日目(増量期)
1週目で異常がなければ2000UA/mlのボトルを処方されるので、お医者さんの指示に従って服用します。
この時期も徐々に増やして慣らしていきます。
服用開始 15日目以降(通常期)
ここまで来たら、あとは1ヶ月に1回通院するだけです。
お医者さんに舌の下が異常をきたしていないか確認してもらって終了です。
そのうち口頭確認で済ませられるようになります。
これは病院の方針によって異なると思いますが、薬もらうだけなのでちゃちゃっと済ませたいですよね。
なのでいくつか病院を回ってみて薬だけ処方してくれる病院を探したほうが楽ですよ。
舌下免疫療法を続けるコツと注意点
2年半続けてきた私が舌下免疫療法を続けるコツと注意点をご説明しますね。
『朝起きてトイレの前にシダキュア』
3年以上続ける必要がある舌下免疫療法ですが、続けるコツは単純です。
「ルーティンを作ること」
私のおすすめは
「朝起きて トイレの前に シダキュア」
これが一番です!朝起きてすぐに服用する!
そして、トイレの前に服用することでトイレの間に大体1分位経ちますので、ちょうどいいんですよ。
舌下免疫療法は、服用に1分、服用後の5分は口にものを入れてはいけませんので意外と厄介です。(水も不可)
ちなみにお酒を飲んだりしているとアレルギー症状が出やすくなるので、夕食で晩酌をする人は朝に服用したほうがいいですね。
なので私は先程の
「朝起きて トイレの前に シダキュア」
を推奨します。
注意点「長期旅行、サイフ、ケイタイ、シダキュア」
次に注意点は長期不在の場合
そう、長期に旅行に行く場合が最も注意すべきポイントです。
もしシダキュアを忘れたりしたら最悪です。1週間服用を忘れたら1からやり直しになってしまうので、長期旅行の際は本当に注意して下さい!
またシダトレンは冷暗所(冷蔵庫)で保存する必要があるので、なるべく暑い状況下に何日間も保管しないように注意です。シダキュアは冷暗所の保管は不要です。
そのためにも、最後に玄関で忘れ物ないかな?と思ったときに「サイフ、ケイタイ、シダキュア」と覚えておいてください!
舌下免疫療法のポイントまとめ
実際に「全員に効果があるとは限らないこと」「ヒノキには効果がないこと」を踏まえて注意点をまとめます。
[box04 title="舌下免疫療法のポイントまとめ"]①毎日薬を服用する!(最低3年)
②月に1回通院が必要!
③複数の病院を確保しておく!
④長期旅行は忘れないよう注意![/box04]
まとめ
舌下免疫療法は地道な治療方法ですが、根治も期待できる治療方法です。
実際に花粉症の症状が出なくなると感動しますよ!
春になると食べ物の味がわからないという花粉症あるあるも無くなります。
冬が明けて、運動するのにもいい季節になるのに、花粉症のせいで思いっきり楽しめない。そんなもったいない時間を過ごすのであれば、舌下免疫療法で3年頑張れば快適な春を過ごすことができるかもしれません。
花粉症の季節からは治療できないので、来年への備えを今から行っておきましょう!
今回私がご紹介した話は、私一個人の体験談であって、人によって異なりますので、実際に治療を行う際はお医者さんとよく相談して決めて下さい。
舌下免疫療法であなたの花粉症が治ることをお祈りしています。
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